具体的な業務内容

　「経済安全保障」と聞くと、何だか難しく思われる方もいらっしゃるかもしれません。経済安全保障とは、簡単に表現すると、日本が世界の中で経済的に独立し繁栄している状態を保つことです。財務局では、この経済安全保障に関する業務として、

1. ①外国投資家が国の安全に関わる指定業種を営む日本企業へ投資する際の事前審査制度（対内直接投資審査制度）の周知、相談対応及び情報提供の受付
2. ②経済制裁措置の実効性を確保するための地域金融機関等の検査

　を担っており、私は前者の業務に携わっています。

　財務局では、財務本省における対内直接投資審査を強化するため、指定業種を営む地域企業を中心に訪問し、制度をご説明するとともに、事業内容や製品情報、外国投資家との関わりの有無などをヒアリングし、結果を本省に伝えています。指定業種の例としては、航空機や宇宙開発、感染症に対する医薬品の製造業などが挙げられます。訪問先は、各企業のホームページや新聞情報などをもとに選定しています。また、定期的に財務本省及び他財務局とwebミーティングを行い、相互に情報共有しています。

現在の業務の面白さ

　ヒアリングを通して地域企業について深く知ることができます。企業にはそれぞれの歴史や苦労、努力があり、熱く語ってくださる方も多く、企業訪問は毎回感動の連続です。ヒアリングの中で、世界経済の動きが地方にも影響をもたらしていることを実感すると、財務局の立場で経済安全保障の業務を担う意義を強く感じます。

職場の雰囲気

　私には幼い子供がおり、フレックスタイム制や育児時間、テレワークを活用しながら勤務しています。外出の多い業務ですが、上司は子供のお迎えに間に合うようにヒアリングを設定してくださったり、日々温かいお言葉をかけていただいたりと、周りの皆様に支えていただきながら、財務専門官としても、母親としても日々頑張れています。