道南経済レポート第129号(令和8年2月発行)
概況
住宅建設は弱含んでいる。生産活動は横ばいの状況にある。
一方、雇用情勢は緩やかに持ち直しつつあるほか、個人消費は緩やかに持ち直している。
また、観光は回復している。
このように、管内経済は持ち直している。
1.個人消費
緩やかに持ち直している
(1)主要小売店売上高
大型小売店の売上高は、節約志向がみられるものの衣料品をセールでまとめ買いする動きなどにより前年を上回っている。
食料品スーパーの売上高は、節約志向がみられるものの米や即食簡便な弁当・総菜などが堅調であったことから、前年を上回っている。
ホームセンターの売上高は、気温が高かったため防寒衣料や除雪用品などの動きが鈍かったことから、前年を下回っている。
家電販売は、OSのサポート終了に伴うパソコンの買替需要や補助金等を活用したエアコン購入などにより、全体としては順調となっている。
(2)乗用車販売
乗用車販売(新車登録届出台数)は、人気車種の販売が堅調であることから、前年を上回っている。
ヒアリング先からのコメント
- 割引率が大きいセール時に、衣料品をまとめて購入する動きがみられる。(大型小売店)
- 節約志向によるまとめ買いや目的買いの動きがある一方、ハレの日は惜しみなく出費する動きもみられる。(食料品スーパー)
- 12月8日の地震以降、防災用品の売上が増加した。(ホームセンター)
- 省エネ性が高い家電への買替需要が大きい。(家電量販店)
- 人気のある高性能な車種を中心に受注は堅調であるものの、一部メーカーで車両供給不足がみられる。(自動車販売店)
2.観光
回復している
函館圏の入込客数※1、主要宿泊施設宿泊者数及び主要観光施設利用者数は、観光需要が堅調となっていることから、回復している。
※1:フェリー(青森から函館便)、JR(新青森から新函館北斗)、航空機(函館空港着便)利用者数を、「函館圏の入込客数」と表現した。
ヒアリング先からのコメント
- 12月8日の地震の発生による運行への支障はなかったが、その後の旅行控えによって利用者数が減少した。(交通機関)
- 台湾客が好調なことに加え、直行便の就航に伴い韓国客が大きく増加したため、海外客全体としても利用者数は増加した。(観光施設)
- 引き続きクルーズ船の乗客による利用が好調で、アメリカやヨーロッパからの利用者数が増加した。(観光施設)
3.住宅建設
弱含んでいる
新設住宅着工戸数(函館市、北斗市)をみると、持家は前年を上回っているものの、貸家及び分譲住宅はいずれも前年を下回っており、弱含んでいる。
4.公共事業
前払金保証請負金額は前年を上回る
公共工事を前払金保証請負金額(令和7年度第3四半期までの年度累計)でみると、国、北海道、市町及び独立行政法人等はいずれも前年を上回っている。
5.生産活動
横ばいの状況にある
電子部品は、自動車向けを中心に底堅い。
セメントは、道内及び道外向けの出荷は底堅い状況となっているほか、海外向けの出荷は増加している。
生コンクリートは、民需は増加しているものの、北海道新幹線の延伸工事向けの出荷を中心とする官需は減少している。
造船は、総じてみると安定した操業となっている。
一般機械は、海外向けの需要は低調であるものの、国内向けの需要は順調である。
珍味加工は、慢性的な資源不足などの影響により仕入価格が上昇する中、物産展や年末の需要は堅調なものの、食料品スーパーでの需要は販売価格の上昇などから減少しており、全体では低調となっている。
ヒアリング先からのコメント
- 新幹線向けの出荷はピークが過ぎたとみられ、今後は減少していく見込み。(生コンクリート)
- 不漁により先行きは不透明であることから、機械設備の更新には繋がっていない。(一般機械)
- 物価高による販売価格高騰により販売量が減少していることに伴い、イカ製品の生産量も減少している。(食料品製造)
-
世界的な原材料価格の高騰や為替安の影響が大きく、仕入価格が高止まりしている。(食料品製造)
6.雇用情勢
緩やかに持ち直しつつある
雇用情勢は、有効求人倍率(常用)の水準に大きな変化がみられないことから、緩やかに持ち直しつつある。
7.金融
事業者向け貸出金残高は前年を下回る
事業者向けの貸出金残高をみると、設備資金及び運転資金は、いずれも前年を下回っている。
なお、個人向けは前年を上回り、地公体向けは前年を下回っている。
8.企業倒産
件数及び負債総額は前年を上回る
企業倒産(負債総額1千万円以上)をみると、件数及び負債総額は前年を上回り、1件当たり負債額は前年を下回る。
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