道北経済レポート 令和7年11月発行
総括判断
持ち直しのテンポが緩やかになっている
先行きについては、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあって、持ち直していくことが期待される。ただし、物価上昇の継続、米国の通商政策、金融資本市場の変動等の影響に注意する必要がある。
項目別
1.個人消費:持ち直しのテンポが緩やかになっている
主要小売店売上高は、飲食料品が堅調に推移しているほか、エアコンの売れ行きが好調であったものの、物価高の影響から衣料品等は不調であり、全体では前年を下回っている。
乗用車販売(新車登録等台数)は、新規受注は順調に推移しているものの、販売台数の制約があり登録台数は伸び悩んでいること等から、普通車、小型車、軽自動車とも前年を下回っている。
2.観光:回復のテンポが緩やかになっている
空港乗降客数は、インバウンドが増加したこと等から前年を上回っているものの、旭川市内の主要ホテル宿泊客数は、国内客が減少したことから前年を下回っている。
3.住宅建設:弱含んでいる
管内6市(旭川市、留萌市、稚内市、士別市、名寄市、富良野市)の新設住宅着工戸数は、持家、貸家及び分譲住宅いずれも前年を下回っている。
4.雇用情勢:持ち直しつつある
有効求人倍率(常用)は、有効求人数(常用)が減少していることから、前年を下回っているものの、改善傾向が続いている。
新規求人数(常用)は、「宿泊業・飲食サービス業」、「運輸業・郵便業」等で増加しているものの、「医療・福祉」、「製造業」等で減少しており、前年を下回っている。
5.公共事業:前年を上回る
公共事業を前払金保証請負金額でみると、第2四半期は、上川地域で前年を下回ったものの、留萌及び宗谷地域で前年を上回っており、全体では前年を上回っている。
年度累計(第1四半期から第2四半期まで)は、前年を上回っている。
6.生乳生産:前年を上回る
生乳生産量は、上川、留萌及び宗谷地域いずれも前年を上回っている。
7.漁業:水揚金額は前年を上回る
水揚金額はナマコ、タコ、ホッケが減少したものの、ホタテ、サケ・マスが増加したことから、前年を上回っている。
水揚量は前年を下回っている。
8.企業倒産:件数は前年を下回る
企業倒産をみると、件数は前年を下回り、負債総額は前年を上回っている。
9.金融:貸出金残高は前年を上回る
金融機関の貸出金残高は、事業者向けは減少したものの、個人向け、地公体向けは増加したことから、前年を上回っている。
金融機関の預金残高は、流動性が減少したものの、定期性が増加したことから、前年を上回っている。
貸出約定平均金利は、前年を上回って推移している。
詳細版
道北経済レポート令和7年11月発行(PDF形式:8,342.9KB)
詳細版のバックナンバーにつきましては、お問い合わせください。
本ページに関するお問い合わせ先
旭川財務事務所財務課
電話番号:0166-31-4151

