FD×財P(in 岩手大学教育学部附属中学校)の開催について
最終更新日:2025年3月3日
財務省盛岡財務事務所では、日本の財政を学びながら、この国と自分の将来について考える力を育むことを目的とした、財政教育プログラム(財P)を実施しています。
このたび、岩手大学教育学部附属中学校の生徒を対象に、フューチャーデザイン(FD)※の考えを取り入れたプログラム(FD×財P)を、以下のとおり開催いたしました。
※フューチャーデザインとは、ある課題に対し、現役世代だけでなく、その課題の影響が及ぶ将来世代の立場を踏まえて議論しようという取り組みで、参加者が「数十年先の未来から飛来した未来人」という仮想のもと、「将来世代がよりよく生きるため」に現状をどうしていくべきか思考・検討・議論を行います。
1.開催の概要
- 開催日:令和6年12月13日(金曜日)
- 会場:岩手大学教育学部附属中学校
- 対象:3年生135名
- 授業の内容:
日本の税と財政についての講義
身の回りの公共サービス・公共施設と税金の関係や、国の歳入・歳出予算の中身など、日本の財政の現状と課題について説明しました。
フューチャーデザイン(グループワーク)
生徒が2050年の日本に生きる未来人になりきり、グループで2050年の日本がどうなっているかを話し合いました。その後、話し合った未来をもとに、現代の日本に戻ってアドバイスをしました。
予算編成シミュレーション(グループワーク)
未来人からのアドバイスを踏まえて、日本の未来をより良くするためには歳入と歳出をどのように増減させたらよいか話し合い、グループごとに国の予算案を作ってもらいました。最後に、作成した予算案についての発表も行いました。
2.生徒からの感想
- 世代間の公平性を保つためには現在だけではなく将来のことも見据える必要があり、どちらにとってもより良い社会になるような財政運営を行っていくことの難しさを感じた。
- 財政には地方格差是正や国民の生活を守る役割があることを学び、その財源となる「税金」の必要性に気づかされた。今回の授業をきっかけに、財政に興味をもってニュースをよく見てみたい。
- 理想の社会を語るのは簡単だけれど、それを実現するためにある予算項目を増加させると自ずと誰かの負担が増加することに気がつき予算編成の難しさを学んだ。
3.講師から
今回、「自分たちが大人になったときに理想とする社会が実現できるような翌年度予算」をテーマにワークに取り組んでもらったのですが、各グループとも現在の財政課題を踏まえたうえで世代間の公平性や受給と負担のバランスに着目して活発に意見を交わして予算案を作り上げている様子が印象的でした。自分たちが理想とする社会に近づくためには、現在の財政や政治に対して自分なりの考えをもって選挙で投票することが肝心です。今回の授業が財政や政治について考えるきっかけとなれば光栄です。
4.当日の授業の様子
生徒がリモートで講義を受けている様子
グループワークの様子
生徒が考えた予算を発表している様子
本ページに関するお問い合わせ先
東北財務局 盛岡財務事務所 総務課
電話:019-625-3351