FD×財P(in 岩手県立久慈東高等学校)の開催について
最終更新日:2024年8月23日
財務省盛岡財務事務所では、日本の財政を学びながら、この国と自分の将来について考える力を育むことを目的とした、財政教育プログラム(財P)を実施しています。
このたび、岩手県立久慈東高等学校の生徒を対象に、「フューチャーデザイン(FD)」(※1)の考えを取り入れたプログラム(FD×財P)を、以下のとおり開催いたしました。
また、今回の開催にあたっては、東北活性化研究センター様が実施している「TOHOKUわくわくスクール」(※2)のパンフレットに掲載していただいたことで、久慈東高等学校での開催に繋がりました。
※1:フューチャーデザインとは、ある課題に対し、現役世代だけでなく、その課題の影響が及ぶ将来世代の立場を踏まえて議論しようという取り組みで、参加者が「数十年先の未来から飛来した未来人」という仮想のもと、「将来世代がよりよく生きるため」に現状をどうしていくべきか思考・検討・議論を行います。
※2:TOHOKUわくわくスクールとは、東北6県並びに新潟県の小・中・高生を対象とし、当地域に所在し活躍している様々な分野の企業や団体とを繋ぐ出前授業です。学問の面白さ・楽しさに触れつつ、地元の企業や団体の活動内容に触れることで、地元の地域社会・産業の理解を深めると共に、将来の選択肢の参考としてもらうことを目的としています。
1.開催の概要
- 開催日:令和6年7月17日(水曜日)
- 会場:岩手県立久慈東高等学校
- 対象:3年生18人
- 授業の内容:
- 日本の財政についての講義
身の回りの公共サービス・公共施設と税金の関係や、国の歳入・歳出予算の中身など、日本の財政の現状と課題について説明しました。
- フューチャーデザイン
生徒が2050年の日本に生きる未来人になりきり、グループで2050年の日本がどうなっているかを話し合います。その後、話し合った未来をもとに、現代の日本に戻ってアドバイスをします。
- 予算シミュレーション
未来人からのアドバイスを踏まえて、日本の未来をよりよくするためには歳入と歳出をどのように増減させたらよいか話し合い、グループごとに国の予算案を作ってもらいました。最後に、作成した予算案についての発表も行いました。
2.生徒からの感想
- 税金の話を聞き、いろいろな税金の種類があり、その税金は何に使っているかなど、普段の生活にどう影響しているかを知ることができた。
- フューチャーデザインにおいて、2050年がマイナスイメージの将来像で現代に対して要望的なアドバイスが多かったため、今の自分たちにはもっとできることがあるのではないかと考えるきっかけとなった。
- 予算シミュレーションで、みんなが納得するような予算案を意識すると、どの項目も現状の予算から変えることが難しくて、結果として少し偏りがある予算案となってしまった。何かを変えるときは、誰かの負担が増えたり、公共サービスが減ってしまうことは仕方がないのかもしれないと感じた。
3.講師から
グループワークで意見を出し合い、議論を深めながら班としての考えをまとめている姿がとても印象的でした。また、予算案の発表のなかで、フューチャーデザインの未来人からのメッセージを踏まえつつ、歳入と歳出の関係についても意識しながら発表していただき、講師としても大変勉強になりました。
この国をより良くするために、これから皆さんが選挙の投票によって自分の意見を反映することが非常に大切なことです。本講義がその一助となれば幸いです。
4.当日の授業の模様
生徒が未来人になりきり2050年の日本がどうなっているかを話し合っている様子
未来人からのアドバイスを踏まえ予算シミュレーションを行っている様子
本ページに関するお問い合わせ先
東北財務局 盛岡財務事務所 総務課
電話:019-625-3351