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警告書の発出を行った適格機関投資家等特例業務届出者について(合同会社CHERISH)

平成28年4月22日

関東財務局


1.証券取引等監視委員会が合同会社CHERISH(東京都中央区日本橋兜町17-1-701、法人番号2010003016494、代表社員 松浦 直樹(まつうら なおき)、資本金1万円、常勤役職員1名、適格機関投資家等特例業務届出者。金融商品取引業の登録はない。以下「当社」という。)を検査した結果、下記のとおり、当該適格機関投資家等特例業務届出者に係る問題が認められたことから、本日、当社に対し、金融商品取引業者等向けの総合的な監督指針IX-1-2(3)に基づき、直ちに当該行為を取り止めるよう警告書を発出した。
 
2.事実関係
 〇 適格機関投資家等特例業務の届出者の運用するファンドへの出資等に係る問題
 当社は、平成24年3月に適格機関投資家等特例業務(以下「特例業務」という。)の届出を行い、特例業務として、その運用するGRACE投資事業有限責任組合(以下「GRACE LPS」という。)について、他の特例業務届出者(以下「届出業者」という。)が運用している匿名組合又は投資事業有限責任組合(以下「ファンド」という。)に適格機関投資家として出資(以下「適格機関投資家出資」という。)を行っており、これまで届出業者59者が運用する73本のファンド(以下「本件出資先ファンド」という。)に出資を行っている。
  また、当社の代表社員であり、行政書士である松浦直樹(以下「松浦代表」という。)は、ファンド組成等の支援を行うほか、特例業務を行おうとする者に対して適格機関投資家を紹介する旨等宣伝を行っているが、実際には、基本的にGRACE LPSによる出資を持ちかけている。
  そのような中、当社の業務運営状況等を検証したところ、以下の問題点が認められた。
 なお、届出業者の特例業務については、適格機関投資家が出資を行って、自己のためにファンドに関与することで、ファンドの適正性がある程度確保されることも期待されたものと考えられている。
 
(1)適格機関投資家出資の外観の仮装
 当社は、本件出資先ファンドのうち、届出業者40者が運用する50本のファンド(以下「本件ファンド」という。)について、適格機関投資家出資を行っているとしているが、
 ア 届出業者32者のファンド42本については、GRACE LPSが適格機関投資家出資をすることの条件として、松浦代表等との間でファンド組成の支援を行うことなどを内容とする契約を締結することを求めているが、その際、当該届出業者に対し、当該契約の報酬によって出資額に相当する金銭(以下「出資相当額」という。)を負担するように求め、当該報酬に出資相当額を上乗せした金銭を受領し、又は出資相当額を含めた報酬を要求してこれを受領し、これをGRACE LPSからの適格機関投資家出資として、当該ファンドに出資を行い、
 イ 届出業者8者のファンド8本については、当該届出業者から適格機関投資家出資を求められた際、出資相当額を代表社員である松浦代表が「借入金」名目で受領し、これをGRACE LPSからの適格機関投資家出資として、当該ファンドに出資を行っていた。
 
 当社は、ウェブ上で適格機関投資家の紹介を希望する届出業者を募り、GRACE LPSによる適格機関投資家出資を持ちかける一方で、実際には上記のとおり、GRACE LPSによる出資について、実質的には、当社が負担することなく、当該届出業者の負担により行っていたものであり、当該出資は、実態がなく、GRACE LPSからの適格機関投資家出資がなされているかのような外観を仮装したものに過ぎない。したがって、当該出資については、適格機関投資家出資とは到底評価し得ないものである。
 上記のような当社の行為は、届出業者の特例業務について、適格機関投資家出資を要件とする金融商品取引法の趣旨をないがしろにするものであり、届出業者に特例業務の要件を充足しないまま違法にファンド持分の取得勧誘や出資金の運用を行わせることとなり得るものと認められる。
 
(2)出資先ファンドにおける投資者被害等
 当社は、本件出資先ファンドの大半について、出資に際して運用方針等の確認をほとんど行っていないほか、出資後も運用状況等の確認をほとんど行っていない。
 こうした中、本件出資先ファンドを運用する他の届出業者の約4割において、違法又は不当な行為による投資者被害等の問題が認められている(別紙参照)。
 上記のような当社の行為は、(1)の記載の行為と併せ、他の多数の届出業者の違法又は不当な行為を助長し、投資者被害をもたらす事態等を招いたものと認められる。
 
 以上のとおり、当社の業務運営は、投資者保護上、重大な問題がある。

 
(別紙)
 当社が適格機関投資家として出資を行ったファンドの届出業者のうち問題が認められたもの

1.金融庁の「問題があると認められた届出業者リスト」に掲載されている業者 
適格機関投資家等特例業務届出者
届出業者名 管轄財務局等 届出日 備考
株式会社アーバンスタージャパン 関東財務局 H23.7.13 ※報告命令に応じません。
株式会社アール・オー・イー 関東財務局 H24.8.20 ※警告書(虚偽告知)を発出しました。
※警告書(投資者保護上問題あり)を発出しました。
※報告命令に応じません。
※連絡がとれません。
合同会社アジアパートナーズ 関東財務局 H24.3.1 ※報告命令に応じません。
※連絡がとれません。
合同会社アジアンプロパティーズ 関東財務局 H24.7.6 ※報告命令に応じません。
※連絡がとれません。
株式会社アドネット 関東財務局 H25.3.8 ※警告書(投資者保護上問題あり)を発出しました。
アルファ・メディア株式会社 関東財務局 H23.3.25 ※警告書(投資者保護上問題あり)を発出しました。
※報告命令に応じません。
株式会社アンリミテッド 関東財務局 H25.11.22 ※警告書(無登録)を発出しました。
※警告書(投資者保護上問題あり)を発出しました。
 
株式会社インテレスCX
 
関東財務局 H21.11.24 ※警告書(投資者保護上問題あり)を発出しました。
※報告命令に応じません。
株式会社OZCON 関東財務局 H25.12.6 ※報告命令に応じません。
合同会社グレインハーベスト 関東財務局 H24.11.1 ※報告命令に応じません。
※連絡がとれません。
株式会社GOEN 関東財務局 H26.5.29 ※報告命令に応じません。
株式会社CFJ 関東財務局 H25.11.28 ※報告命令に応じません。
※連絡がとれません。
株式会社ジー・クエスト 関東財務局 H21.9.8 ※警告書(投資者保護上問題あり)を発出しました。
※報告命令に応じません。
GENERAL RESOURCES RECYCLE合同会社 沖縄総合事務局 H25.7.4 ※警告書(投資者保護上問題あり)を発出しました。
合同会社シニー 関東財務局 H23.12.21 ※報告命令に応じません。
※連絡がとれません。
合同会社SWIM 関東財務局 H25.5.10 ※報告命令に応じません。
タカラフィールド合同会社 関東財務局 H23.8.1 ※報告命令に応じません。
株式会社Done 関東財務局 H24.5.28 ※報告命令に応じません。
※連絡がとれません。
合同会社日商インベスターズ 関東財務局 H23.9.9 ※報告命令に応じません。
※連絡がとれません。
株式会社ファインドエッジ 近畿財務局 H23.2.3 ※警告書(無登録)を発出しました。
※警告書(投資者保護上問題あり)を発出しました。
合同会社ミャンマー・キャピタル・パートナーズ 関東財務局 H24.7.4 ※報告命令に応じません。
※連絡がとれません。
合同会社Like Fair 関東財務局 H24.12.3 ※報告命令に応じません。
(金融庁「問題があると認められた届出業者リスト」(平成28年3月末日現在)より抜粋)
 
 
2.証券取引等監視委員会又は財務局の検査により、違法又は不当な行為が認められた業者
 
・ 株式会社アール・オー・イー(平成26年4月11日公表)(証券取引等監視委員会ホームページ)
 
・ アルファ・メディア株式会社(平成26年4月15日公表)(証券取引等監視委員会ホームページ)
 
・ 株式会社インテレスCX(平成26年4月15日公表)(証券取引等監視委員会ホームページ)
 
・ 株式会社ジー・クエスト(平成26年4月15日公表)(証券取引等監視委員会ホームページ)
 
・ 株式会社Money Management Strength(平成27年1月30日公表)(証券取引等監視委員会ホームページ)
 
・ 株式会社アドネット(平成27年7月17日公表)(証券取引等監視委員会ホームページ)
 
・ 株式会社アンリミテッド(平成27年8月4日公表)(証券取引等監視委員会ホームページ)
 
・ 株式会社ファインドエッジ(平成27年12月14 日公表)(証券取引等監視委員会ホームページ)
 
※ 上記届出業者8社のファンドで当社が出資を行っていたものに出資を行っていた適格機関投資家は、当社組成のGRACE LPSのみである。

 

投資家の皆様へのお知らせ

〇適格機関投資家等特例業務届出者は、基本的にいわゆるプロ投資家を相手に業務を行う者です。プロ投資家以外の出資者の範囲を原則として国・地方公共団体、金融商品取引業者・特例業者、上場会社等に限定し、一般個人の出資は原則として禁止となっています(※平成27年 改正金商法)。
(※ ただし、個人であっても、投資性金融資産(有価証券等)の合計額が1億円以上であり、かつ、証券口座開設後1年を経過している者などは、出資者の範囲に含まれます。)

〇適格機関投資家等特例業務を行う旨の届出が提出されていることをもって当局が届出者の信頼性を保証するものではありません。また、当局は、届出者が取り扱う商品を保証する立場にはありませんので、投資を検討される際には、投資家自身がリスク等を十分理解した上で、慎重に判断されることをお勧めします。

本ページに関するお問い合わせ先

関東財務局理財部証券監督第3課
電話 048-614-0044

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